農を通じて広げる
地域交流の輪
厚木市妻田西 加藤 博一さん
睦合地区にある約5アールの畑で露地野菜を栽培するほか、水田でもち米を生産しています。
都市農地で営農を続ける
代々続く農家に生まれた加藤さん。父の代までは養蚕や酪農などの複合経営を行っていましたが、幹線道路の開通に伴う農地の減少により経営を転換。現在はサトイモやキャベツ、ダイコンなどの露地野菜を中心に栽培しています。
環境に配慮して生産
栽培では、住宅の近くに圃場があることから、環境に配慮した減農薬に取り組んでいます。病害虫の発生源となる雑草を小まめに刈り取るほか、深刻な食害をもたらすヨトウムシは手作業で除去するなど、手間を惜しまず対策に努めています。収穫物は、農業まつり品評会へ出品するほか、地域の人々へ配布。地場農産物の魅力を発信し、交流のきっかけづくりにつなげています。
仲間と共にもち米を生産
休耕田を利用したもち米の栽培を、友人と10年以上行っている加藤さん。共同で行う田植えや稲刈り、脱穀、収穫後の餅つき大会を通じて収穫の喜びを分かち合い、地域の絆や農への親しみを深めています。背丈が長く柔らかい特徴を持つもち米の稲わらは、地域の鎮守である「妻田薬師」のしめ縄の材料に提供。自身も保存会の一員としてしめ縄作りに取り組むなど、伝統の継承にも寄与しています。
加藤さんは「農業は自分にとって地域をつなぐ架け橋になっている。仲間や家族と楽しみながら農業を続け、交流の輪を広げていきたい」と話しました。
加藤さんは「農業は自分にとって地域をつなぐ架け橋になっている。仲間や家族と楽しみながら農業を続け、交流の輪を広げていきたい」と話しました。