地域の人々に
農業の魅力伝える
厚木市山際 甘利 明彦さん
依知地区にある合計80アールの圃場で、菊をはじめとした花きのほか、果樹や露地野菜など、さまざまな作物を栽培しています。
花きの栽培に力を注ぐ
代々農業を営む家に生まれ、22歳から農業に携わっている甘利さん。父の代は養蚕を営んでいましたが、生糸需要の減少に伴って経営を転換。現在は、花きをはじめ、野菜・果樹など、幅広い作物を育てています。
中でも力を入れているのは、菊やアスター、ケイトウなどの花き。連作障害を防ぐため、土壌消毒や栽培品種のローテーションを行うとともに、年間を通じて発生しやすい病害虫防除のため、薬剤散布で予防を徹底しています。収穫した花きは、市場やJA農産物直売所「夢未市」・「グリーンセンター」に出荷するほか、自宅の直売所で販売しています。
地場産花きの普及を図る
JAあつぎ切り花部会の一員として、地場産花きの普及拡大に力を注ぐ甘利さん。地域住民を対象とした、花の摘み取り会の開催や、福祉施設への花束贈呈を10年以上行い、地域に魅力を伝えています。
農業に携わって50年以上経過した現在も、時代の変化に対応し、経営を変化させています。開発の影響で耕作できなくなってしまった畑の代わりに、新規に農地を借り受けたほか、肥料の高騰に対し、堆肥を増やして費用削減に努めるなど、新しい取り組みに挑戦し続けています。
甘利さんは「野菜や果物だけでなく、観賞用の花きも地産地消で楽しんでもらうことが一番。地域農業の魅力を伝え続けるとともに、次世代に技術を伝え、厚木の花き生産を盛り上げていきたい」と話しました。