家族で多品目を生産
地域農業をけん引
厚木市温水 伊藤 直文さん
南毛利地区で家族とともに農業を営む伊藤さん。約3ヘクタールの圃場で年間30品目以上の露地野菜を栽培しています。
海外で農業を学ぶ
代々農業を営む家に生まれた伊藤さん。大学卒業後、公益社団法人国際農業者交流協会の海外農業研修に参加し、アメリカで現地の農業を学びました。食味はもちろん、健康志向の高まりを意識した機能性成分にも着目し、消費者のニーズを捉えた品質の高い野菜を生産しています。
おいしいもの、安全なものにこだわる
就農10年目を迎え、畑の作業全般を取り仕切っている伊藤さんですが、良質な野菜の生産には、経験豊富な父洋文さんの知識が欠かせません。消毒のタイミングや野菜の仕立て方などを相談しながら、協力して生産に励んでいます。
栽培では、太陽熱を利用した土壌消毒をはじめ、緑肥や土壌菌の活用から、化学肥料や農薬の使用量を減らすことに注力。安全でおいしい農産物の生産に努めるとともに、環境負荷の軽減に取り組んでいます。
新鮮さ・おいしさにこだわって出荷
収穫物は、自宅から程近いJA農産物直売所「夢未市」を中心に出荷。移動に時間がかからない強みを生かし、ほぼ毎日複数の野菜を店頭に並べています。鮮度が味に影響しやすいエダマメやトウモロコシは、数が少なくなり次第、追加で収穫・出荷を行うなど、消費者に新鮮でおいしいものを届けることにこだわっています。
伊藤さんは「将来、両親が引退しても、経営規模を縮小せずに営農を続けることが目標。家族や仲間の意見を取り入れながら地域に安全でおいしい農産物を届け続けていきたい」と話しました。