花きの栽培に情熱を注ぎ
次世代へ技術を継承
厚木市飯山 佐々木 重利さん
シクラメンやペチュニアなどの花きを生産。昭和28年頃から栽培に着手し、試行錯誤を重ねてきました。現在は、息子の和男さん、孫の潤一さんの3世代で栽培に勤しんでいます。
普通作から花き農家へ転身
農家に生まれ、幼い頃から手伝いをしていた佐々木さん。学生時代は戦時中で、近隣の農家へ手伝いに行ったり、援農隊として北海道まで向かったこともありました。終戦後に農業高校を卒業し、本格的に就農した佐々木さんは、今後の農業について方向性を模索。これまでは、米や小麦の栽培、養蚕業などを行っていましたが、周囲からの助言もあり、昭和28年頃に花き農家への転身を決意し「佐々木花園」をスタートしました。当時は、近隣に花きを生産する農家がほとんどおらず、たくさんの苦労を乗り越え、栽培を続けてきました。現在は、息子の和男さんと孫の潤一さんが技術を受け継ぎ、3世代で農業にいそしんでいます。
シクラメンを中心にさまざまな品種を栽培
現在、14棟あるハウスでは、約40種類のシクラメンを中心に、ビオラやパンジーなど30種類以上の花きを栽培。佐々木さんは、播種後の花苗の管理などを担当しています。水やりの頻度とタイミングには特に気を使い、これまでの経験をもとに、適切なかん水や温度管理を行うことで、品質の高い花苗を育てています。同園の花きは、JAあつぎ農産物直売所「夢未市」や「グリーンセンター」などで販売しています。
佐々木さんは「子どもたちが技術を継いでくれたことで、安心して園を任せられている。今後も、農家として責任を持ち、花と向き合い続けていきたい」と話します。