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春まきリーフレタス

明治大学特任教授 佐倉朗夫
有機栽培

 リーフレタスは、玉レタスよりも作りやすく、栄養豊富でサラダなどに人気の野菜です。春まき栽培と夏まき栽培があり、通常は苗作りから始めます。3月中旬から始まる苗作りでは、気温が低い時期なのでトンネルが必要ですが、移植をしない直まき栽培にすると、種まきの時期を遅くすることができ、トンネルが不要になります。春まき栽培は3月下旬の直まきがおすすめです。

 間口60cm、奥行23cm程度の一般的なコンテナでは、株間15cmで4カ所に点まきします。種は1カ所に4粒まき、種が少し見える程度に土をかぶせて手で鎮圧し、適宜水やりをして、発芽するまで新聞紙などで覆います。本葉が4~5枚になるまでに、各所1本に間引きます。

 育苗する場合は、先ほどのコンテナでは2条に条まきにします。浅いまき溝を作り1cm間隔で種を並べた後は直まきと同様です。発芽したら葉が触れ合う程度に間引きながら、本葉4~5枚のときに掘り上げて、別のコンテナに株間15cmで1条植えにします。直まきも育苗も、間引いた株は間引き菜としておいしく食べられます。

 肥料は、直まきの場合は発芽後に、移植の場合は定植後に、1株当たり2つまみ(約6~8g)のぼかし肥を与えます。その後の追肥は、20日後に同量を1回だけ行います。

 株がコンテナいっぱいに大きく広がってきたら収穫できます。株ごと一度に収穫してもよいですが、外葉から1枚ずつかき取って収穫する方法も、少量ずつ食べるのには便利です。このとき中心から7~8枚の葉は常に残しておかないと、新葉の発達が緩慢になり生産量が落ちてしまいます。収穫の目安は6月です。

 レタスに合う混植はアブラナ科の野菜です。移植栽培のレタスにはキャベツが適します。キャベツはリーフレタスと同時期に種まきをしますが、本葉2~3枚のころにポリ鉢に鉢上げしておき、本葉4~5枚になったら交互に定植します。直まき栽培では小松菜やルッコラを1株置きに直まきして、間引きながら収穫します。

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