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ソラマメ

明治大学特任教授 佐倉朗夫
有機栽培

 ソラマメは取りたてを塩ゆでするのが究極の調理法。大きく茂るため場所を取りますが、キッチンと直結のベランダ栽培で最高のぜいたくを味わいましょう。根の酸素要求量が多いので、深さ30cm前後の深型の根菜用のコンテナがおすすめです。奥行きが22~24cm、間口が60cm程度のコンテナであれば、1条植えで5株栽培できます。連作を嫌うので培土には新しい土、少なくとも3~4年はマメ科を栽培していない土を使います。

 収穫は初夏ですが、種まきは10月です。温暖地では10月下旬、寒冷地はそれよりも早い10月上旬が目安ですが、時期は地域の適期に従います。

 間口60cmのコンテナでは、株間は13cmが適当で1カ所に2粒まきます。2粒の種は間隔を空け、種子が大きい分酸素を多く必要とするので浅まきにします。お歯黒と呼ばれる黒い部分を斜め下にして、種の尻部が地上に少し出るくらいに差し込みます。浅まきのため種が乾きやすいので十分に水やりをします。水流で種が露出しないように注意し、土が流れたら足します。本葉1枚の頃にぼかし肥20gを施し、その後は3週間置きに1月末までの間、同量を追肥します。

 実付きを良くするには、草丈を大きく伸ばし多くの葉を付けることが大切です。早い時期から支柱を立て成長に備えます。支柱はコンテナの四隅に立て、それぞれを連結し、テープなどを使いしっかりと固定します。草丈が大きくなってきたら、茎葉がコンテナの外側に倒れないように、麻ひもなどをぐるりと回し支えます。なお、春先はアブラムシが急激に増殖しますが、発生しやすい枝の先端部をあらかじめ切り取っておくと被害を抑えることができます。

 収穫は開花から35~40日くらいが目安です。さやが大きく膨らみ、さやに産毛がなくなり光沢を帯びてきます。さやの背筋が黒褐色になり、空を向いていたさやが水平に下がってきたら収穫します。

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