カラシナ
ピリッとした辛みを楽しむ
品種
日本各地に固有の品種があり、山形青菜(山形)、山潮菜(福岡)、島菜(沖縄)など。また、葉が柔らかい「セリフォン」(サカタのタネ)、赤紫に色づく「コーラルリーフプルーム」(タキイ種苗)、ちりめん状の「グリーンフリル」(トキタ種苗)などがあります。
畑の準備
植え付け2週間前に、1平方mあたり苦土石灰100gをまいて、深く土を耕しておきます。1週間前に畝幅60~70cm、幅15~20cmの溝を掘り、この溝1mあたり元肥として化成肥料(NPK各成分10%)100g程度と堆肥2kgを施して土を戻し、くわでまき床が平らになるようならします(図1)。
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種まき
溝全体に2cmくらいの間隔で種まきします(図2)。なお、苗作りをする場合、9cmポリ鉢に5~6粒まき、間引きして本葉5~6枚の苗に仕上げます。
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間引き
じかまきでは、1回目は本葉2~3枚時に株間5~6cm、2回目は本葉5~6枚時に株間10cmくらいに間引きます。その後、1株おきに若取りし、残された株で大株取りもできます。初めから大株取りを狙う場合は、株間を20cmくらいにします(図3)。
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管理
大株取りでは、追肥として年内と年明けに、1回あたり畝の長さ1mにつき化成肥料を50gくらい与えます(図4)。厳寒期の冬取りでは、霜による葉傷みを軽減するために不織布をべたがけすると良いでしょう。
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病害虫防除
アオムシ、コナガはゼンターリ顆粒水和剤(BT剤)などで防除します。なお、種まき後は防虫ネットや不織布のべたがけをして、害虫の食害を防ぎましょう。
収穫
草丈20cmくらいの小株から収穫(若取り)を始め、大株取りでは草丈30~40cmで株元から刈り取ります(図5)
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成松次郎(なりまつじろう)
神奈川県農業技術センター等で野菜の研究と技術指導に従事後、(一社)日本施設園芸協会で施設園芸及び加工・業務用野菜の生産・流通振興に携わる。現在、園芸研究家。