ルバーブ
香気と酸味のあるジャムを楽しむ
品種
世界的には数十品種ほど栽培されていますが、「ビクトリア」(藤田種子など)は草勢が強く収量の多い品種です。
育苗
幼苗期の除草作業などを考慮して育苗するとよく、ハウスを利用し、2、3月に3寸ポットに4、5粒の種をまきます。その後間引きをして1本立ちにし、5月ごろまでに本葉4、5枚の苗に仕上げます(図1)。
畑の準備
植え付け2週間前に1平方m当たり苦土石灰200gを全面にまいて、よく耕しておきます。植え付け溝は畝幅120cmとし、幅20cm、深さ20cmに掘り下げます。元肥は溝1m当たり堆肥を2kg、化成肥料(NPK各成分10%)100g程度を施し、土を戻します(図2)。
植え付け・追肥
大型野菜のため、株間を60cm程度に取り、苗を植え付けます(図3)。植え付けの年は、夏の初めと終わりに、溝を切って畝1m当たり化成肥料50gを与えます。翌年からは、冬(萌芽〈ほうが〉前)に畝1m当たり堆肥1kgと化成肥料100gを施用し、その後は初年度と同様に追肥をします。
収穫
初年度は収穫しないで、2年目から収穫を始めます。収穫法は30〜50cmに伸びた葉柄を基部より手でかき取り、葉身は切り捨てます(図4)。一度に採葉し過ぎないように、次回は1、2週間後に収穫します。収穫期は5、6月で、収穫期間は2カ月程度にとどめておきます。
その他の管理
越冬した株が早春に萌芽し、その後、花茎の伸長(とう立ち)が始まりますが、開花・結実するとその後の生育が悪いため、花茎は早めに手で除去します。敷きわらは、泥はねを防ぎ、盛夏の干ばつ対策になります。なお、5、6年たつと草勢が衰えてくるので、植え替えをします。萌芽前の冬に掘り上げ、切り話す株に芽が付くように縦に切断し、株分けをします。
成松次郎(なりまつじろう)
神奈川県農業技術センター等で野菜の研究と技術指導に従事後、(一社)日本施設園芸協会で施設園芸及び加工・業務用野菜の生産・流通振興に携わる。現在、園芸研究家。