ソラマメ
マメ科野菜の連作を避ける
品種
「陵西一寸」(みかど協和)、「仁徳一寸」(タキイ種苗)、「打越一寸」(サカタのタネ)など。
畑の準備
種まき2週間前に畑1平方m当たり苦土石灰100gを全面に施し、土とよく混ぜておきます。次に、1週間前に畝幅120cmを取り、深さ20cmの溝を掘り、この溝1m当たり化成肥料(NPK各成分10%)100g(窒素成分で10g)と堆肥1kgを入れ、土とよく混ぜて幅40〜50cmの栽培床を作ります(図1)。
種まきと育苗
温暖地では10月中旬〜11月上旬が適期で、早まきして年内に生育が進み過ぎないようにすることが大切です。じかまきは、株間40cm程度、種の黒い筋(おはぐろ)を斜め下に浅く差し込んで種の一部がわずかに見える程度に1カ所2粒をまきます(図2)。発芽がそろったら、1本を残して間引きます。育苗する場合は、ポットに1粒をまき、本葉2枚の頃に畑へ植え付けます。寒い地域では冬の間、寒冷紗のトンネル掛けで、霜よけをすると良いでしょう。
追肥と土寄せ
春先に生育の勢いが良くなり始めたころと開花始めごろに化成肥料を畝1m当たり30g程度(窒素成分で3g)追肥します。追肥後は株元に土寄せをします(図3)。
支柱立てと整枝
早春から生育が盛んになり、10本程度の側枝が出てくるので、太い枝を6、7本残すように細い枝を切り取ります。そして、株の中に土入れし、株の両側にテープを張り、倒伏を防ぎます。
病害虫の防除
春になるとアブラムシが飛来し、新葉に群生します。先端を20cm程度切り取っておくと、倒伏の防止にもなります。
収穫
サヤが重みで下がり、光沢が出て黒い斑点が現れ、背筋が黒く変色するころが収穫適期です。
成松次郎(なりまつじろう)
神奈川県農業技術センター等で野菜の研究と技術指導に従事後、(一社)日本施設園芸協会で施設園芸及び加工・業務用野菜の生産・流通振興に携わる。現在、園芸研究家。