環境に配慮し
旬の野菜を地域に届ける
厚木市宮の里 山本 金五さん
小鮎地区にある約20アールの圃場で、葉物・根菜・果菜など、年間を通して複数の露地野菜を栽培しています。
環境に配慮して生産
長年、教育関係の仕事に携わってきた山本さん。定年後の人生を考え、常に探究できる新たなことに挑戦したいと思い、農業に取り組むことを決意しました。
営農の基礎は、かながわ農業アカデミーで学びました。作物の状態や生育の経過を小まめに記録するほか、地域の先輩からのアドバイスを参考にし、形や食味の良い野菜を生産しています。
栽培では、堆肥やぼかし肥料など自然由来の資材を中心に施用。バクテリアの働きから土壌改良や病害予防の効果が期待できる微生物資材を活用して農薬使用を低減するなど、環境保全を意識した営農に努めています。
農業を通じ地域とつながる
年間を通して複数の露地野菜を栽培し、自宅の直売所で販売しています。地域の消費者から直接感想を聞けることが生産への意欲につながっており、人気の高い野菜は長期間出荷できるよう作付けのタイミングを調整するなど、消費者ニーズに応えています。
7年前には、地域農業の活性化を目的に、「宮の里菜園クラブ」を立ち上げました。現在はコロナ禍で自粛していますが、JAの営農指導員と協力しながら年2回ほど学習会を開き、地域住民とともに作物の育て方を学び、農業の楽しさを共有しています。
山本さんは「考えて実践し、手応えも失敗も生かしながら知識や技術を高めていく農業にやりがいを感じている。今後も、消費者との会話を大切に、新鮮な旬の野菜を地域に届けていきたい」と話しました。