絶えない向上心で
地域農業を守る
厚木市及川 栗原 富栄さん
睦合地区の圃場で代々農業を営む栗原さん。60アールの畑でサツマイモやダイコンなどの根菜類を中心とした露地野菜を栽培するほか、1.9ヘクタールの水田で米を生産しています。
農業と会社勤めの二足のわらじ
小学生の頃から父の農業を手伝ってきた栗原さん。アンリツ株式会社に入社後は、金属加工の分野で黄綬褒章や現代の名工を受賞するなど、成果を残す傍ら、農繁期には出勤前や退勤後に農作業へ励むなど、定年を迎えるまで農業と会社勤めを両立させてきました。
生産から販売まで 細やかな工夫を
主力であるサツマイモは、栽培歴40年以上。圃場の一部を地域住民や企業へ芋堀り体験の場として提供し、食と農の大切さを伝えています。栽培では、土壌分析を行い、圃場ごとの結果をデータベース化するなど、適正な施肥に基づく品質の高い生産を行っています。
荷造りにも細やかな工夫を凝らします。JAのグリーンセンターに出荷する際は、自ら作製したシールを貼り付け、品種名だけでなく、食味などを記載し、消費者の目に留まりやすいようアイデアを盛り込んでいます。
精力的に地域農業を守る
地権者が作付けできなくなった水田を任されることも多い栗原さん。以前、同地区で発生していたスクミリンゴガイの防除にも中心的に取り組みました。
栗原さんは「大型機械を導入して作業の効率化を図るほか、地域の仲間と協力して作業を行っている。今後も、新たな視点を取り入れながら、地域農業の活性化に努めていきたい」と意気込みを語ります。