経験を生かして就農
仲間とともに農業に勤しむ
厚木市下荻野 森永 振一郎さん
BIG UP FARMを経営。3人の仲間とともに、荻野地区にある2.3ヘクタールの圃場で、ナスをはじめとした露地野菜を栽培。市場での経験やノウハウを生かし、さまざまな工夫を凝らしながら農業と向き合います。
前職生かし地元で就農
厚木市下荻野で、露地野菜を育てるBIG UP FARMの森永さん。大学卒業後、築地市場に勤務し、流通業を通じて販売のノウハウを学びました。市場の豊洲への移転をきっかけに、地元での就農を決意しました。
就農後は、義父の圃場で1年間実践を積み、規模拡大のために厚木市都市農業支援センターを通じて新たに農地を借り受けました。現在、2.3ヘクタールの畑でナスやキュウリ、トマトなど、年間約10品目の野菜を栽培。妻の恵美子さんや仲間の協力を経て、農業を営んでいます。
出荷時には、自らデザインしたロゴと産地を入れた段ボール箱などを使い、商品に付加価値を付ける工夫を行っています。夢未市や近隣のスーパーをはじめ、前職のつながりを生かして豊洲市場などにも出荷しています。
地域の子どもたちへ食農教育の場を提供
森永さんは、3人の子どもを持つ父としての目線を生かし、地域の子どもたちに食農教育の場を提供しています。昨年は、管内の保育園児を畑に招き、ダイコンの収穫体験を実施。コロナ禍でさまざまなイベントが自粛となる中、園児たちも貴重な体験に目を輝かせていました。
森永さんは「多くの人や地域のつながりがあって、地元で農業を続けられている。今後は、培ってきた販売のノウハウを、自分のように農業を行う人にも共有していきたい」と話します。