地域の資源を活用し
昔ながらの農業を営む
厚木市中荻野 鈴木 貴さん
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荻野地区にある1.2ヘクタールの圃場で、年間約60 品目の作物を栽培。地域から出た資源を有効活用し、有機農法で作物を栽培しています。
昔ながらの農業を生かした栽培方法
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落ち葉を使って育苗培土を作る
2014年に会社員から農家へ転身した鈴木さん。東日本大震災を経験し、「食」を支える農家の仕事に感銘を受けたのをきっかけに、就農を決めました。
圃場では、研修先の農家で学んだ有機農法を実践。化学肥料や農薬を使わない代わりに、地域の資源を有効活用し、種から育てるという昔ながらの農法を取り入れています。地温が下がる冬場は、地域で出た落ち葉と米ぬか、水などを混ぜて発酵する時の熱を利用した苗床(踏み込み温床)を作り、夏野菜の苗を育てるほか、使用後は堆肥として活用。地域の資源を循環させることを常に意識し、農業を行っています。
生産者と消費者が支え合う関係づくりを
野菜は、注文を受けた家に自ら届け、産消提携を実践する鈴木さん。野菜の特徴を直接説明し、消費者から率直な感想や意見を聞くことで、野菜作りに生かしています。販売形態に合わせて、畑では1畝に数品目の作物を栽培するなど、人とのつながりを大切にする鈴木さんならではのこだわりです。
鈴木さんは「就農して7年目を迎え、今後の圃場の使い方や野菜・農機の保管場所の確保など、課題も多い。今後は、より多くの消費者に地場農産物や有機野菜の魅力を知ってもらうためにも、有機農法を行う仲間を増やしていきたい」と意気込みを語ります。
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1畝に数品目の作物を栽培
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