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連作障害の対策方法について

 来年の作付けに向け、品目や品種などの計画を立て始める方もいるのではないでしょうか。作付けをする際に気を付けたいのが連作障害。同じ場所で同じ作物、または近縁(同一科)の作物を連続で栽培すると、連作障害による生育不良や生産量の減少につながります。今回は、連作障害の対策方法などをご紹介します。

連作障害が出やすい野菜

 連作障害を発生させないようにするには、連作が好ましくない野菜と、その属する科を知ることが大切です。間隔を空ける期間を参考にしながら、作付計画を立てましょう。

連作障害の主な原因

 連作障害は、主に2つの原因が考えられます。
  1. その作物に特有な土壌病害虫(センチュウなど)の密度が高まって発生
  2. 微量要素の不足によって生育障害が発生

連作障害対策

 連作障害の対策として、同じ場所への作付けを避けることが好ましいですが、畑の面積が小さい場合は難しいのも現状です。その際には、下記の対策を実践してみてください。
  1. 土壌病害虫対策として土壌消毒を実施する
  2. 同じ野菜を栽培すると特定の微量要素不足が発生するため、堆肥などの有機物を施用する
  3. 上記の2点を実施した上で、接ぎ木苗を使用する
 上記3つのポイントを併せて実施する事で効果的な対策となります。完熟した堆肥の投入量は、10アール当たり露地野菜で1トン、施設野菜で2トンの施用が目安です。また、土壌消毒剤を使う事はとても効果的ですが、住宅に囲まれた畑などでは注意が必要なことから、石灰窒素を用いた消毒をはじめ、高温期に透明ビニールで被覆して地表面を熱消毒する太陽熱消毒の方法もあります。

土壌診断の実施

 上記では、連作障害を発生しにくくする方法をご紹介しましたが、作付け計画と同時に行ってほしいのが土壌診断の実施です。1年間、さまざまな野菜を栽培した畑がどのような状態かを知ることが重要です。野菜の栽培時に必要な土壌養分の過不足、次作の作物に合った土壌酸度かなど、目に見えない部分を知ることで効率よく対策ができ、経費削減にもつながります。連作障害への対策をする前に、実施をしてみてください。
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