秋ジャガの栽培方法について
比較的栽培しやすいジャガイモですが、春ジャガと秋ジャガでは栽培の注意点が異なります。今回の営農通信では、失敗しない秋ジャガの作り方を紹介します。
畑の準備
ジャガイモは、ナスやトマトと同じナス科に属し、連作すると土壌潜伏菌により病気が発生しやすくなることから、なるべくナス科が3年以上栽培されていない場所を選びましょう。ジャガイモ栽培後もナス科(※1)の野菜栽培は控えてください。
また、ジャガイモは酸性土壌を好みます。厚木市管内の土壌pHはアルカリ傾向であり、特に作付け毎に石灰を施している畑はアルカリ性土壌の可能性があるため、土壌が必要以上にアルカリ性に傾くことから、「そうか病(※2)」の発生を助長します。
※1 主なナス科の野菜……トマト・ナス・ピーマン・パプリカ 等
※2 ニシユタカはそうか病に弱い
植え付けのポイント
秋作は植え付け時まだ暑いため、種イモが腐りやすく、病気の発生する可能性があります。猛暑日が過ぎる9月になってから植え付けを行いましょう。しかし、近年温暖化が進み9月初旬も猛暑日が続く場合は、気候が落ち着く9月中下旬頃に植え付けます。植え付けが10月になってしまうと生育期間が短くなり、イモが大きくなる前に収穫時期を迎えてしまいます。
また、種イモは極力切らずに植え付けます。しかし、種イモが大きい場合は50g以上に切って植えつけます。各片に芽を均等につけるため、イモの頂部を中心に切断します。その後、風通しのよい場所に置き、切り口を十分に乾燥させてから植え付けます。切り口に「じゃがいもシリカ」をつけると腐敗防止になります。植え付ける時間帯は、日中の暑さを避け、朝夕の涼しい時間帯に行ってください。
管理
植えつけの2〜3週間後に出芽してきます。出芽が揃った時期に株元に土寄せします。土寄せの時期が遅れると、伸びた根を傷つけることがあります。また、早すぎても生育が遅れますので時期を逃さないよう注意しましょう。
収穫
腐敗防止のため、収穫は晴天に行い、イモに土が付きにくい状態で収穫をします。土が湿った状態でイモを収穫した場合には、風通しのよい場所でイモの表面を乾燥させましょう。