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カメムシの飛来による被害および防除について

 毎年、野菜・水稲・果樹類など、さまざまな作物でカメムシの被害が見られます。被害が発生すると収穫物の品質低下につながり、商品価値が下がります。今回は、カメムシの被害例と防除方法をご紹介します。

カメムシの飛来時期

カメムシが飛来する時期は2つあります。カメムシは長期にわたり発生するため、定期的な防除が必須となります。

飛来時期 飛来するカメムシの特徴
4月〜7月 前年羽化したカメムシが越冬し、飛来したもの
8月〜10月 越冬したカメムシが産卵し、その卵が孵化したもの

カメムシの発生量

発生量は杉・ヒノキの球果(実)の着果量によって、増減を繰り替えす傾向があります。

神奈川県農業技術センターによる病害虫発生予察情報を毎年確認しておきましょう。

加害作物

野菜類

  • ナス

     カメムシが好適な植物ではありません。そのため、圃場外で繁殖したカメムシが飛来して加害します。カメムシの種類によっては群がって茎葉が加害されます。

生長点付近の柔らかい茎葉の被害

果実は吸汁され、くぼみが発生する

豆類

  • エダマメ・大豆

     カメムシの寄主植物。発生源となる可能性があります。

吸汁され、汚白〜褐色に変色し、へこむ

果樹類

  • カキ

     加害時期は葉が繁茂しているため、目視では見つからないことが多くあります。

果汁を吸収し、跡が水浸状の斑点になり、のちにくぼんで黒く変色する

水稲

 本田だけでなく、畦畔の雑草にも生息します。出穂期から畦畔の除草は行わないでください。(本田に追い込んでしまい被害が多発するため)

玄米が褐色〜黒褐色の斑紋が発生する。(斑点米)

防除のポイント

  • 農薬を散布する時間帯は、夕方がおすすめです。昼間は潜んでいるため、発生状況は夕方から夜間に確認しましょう。

  • 山間部は特に飛来が多いと予測されるので注意しましょう。

  • 多発時は残効が長いネオニコチノイド系剤や合成ピレスロイド剤を散布しましょう。(土着天敵に大きく影響が出るため注意しましょう)

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