水稲の除草剤(中後期剤)の上手な使い方
田植えもひと段落つき、これから水田の管理作業が忙しくなります。良質な米を収穫するためには、除草作業は重要な管理作業です。水田に雑草が生えてしまうとせっかく与えた肥料分を雑草が吸収してしまい、収量・品質に大きな影響を与えてしまいます。今回は、除草剤(中後期剤)の使い方についてご紹介します。
水田に雑草が多く生えてしまうと…
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肥料が雑草に吸収されてしまう
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光が当たらず稲の光合成阻害になる
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風通しが悪くなり病気や害虫が発生しやすくなる
雑草は放置しないでしっかりと処理をしましょう!
除草剤(中後期剤)を使用した除草管理方法
近年、気温の上昇や雑草の抵抗性により、田植え後に散布する「初中期一発剤」のみの処理では防除することが難しくなっています。特に、発生期間の長い多年生雑草(オモダカ・ホタルイ・クログワイなど)は発生期間が長いため、毎年水田の雑草で困っている場合は、体系処理による除草剤の散布をおすすめします。
体系処理とは…
初中期一発剤と中後期剤を組み合わせて散布する方法です。初中期一発剤散布後、中後期剤を散布することにより、長期間除草剤効果を持続させ、難防除雑草を処理する方法です。
除草剤を散布する際はノビエの葉齢を見て早めに散布
ノビエは大きくなり過ぎると、除草剤で防除しにくくなってきます。出来る限り早く防除してしまうことが大切です。
注意点
中後期剤には使用できる期間が決まっています。農薬のラベルに収穫前〇〇日前と記載されていますので必ず確認して使用してください。
主な中後期剤の使用前日数(2019年度前期共計農薬予約注文書抜粋)
※農薬登録情報 2019/5/15現在
アトトリ1キロ粒剤 | 収穫45日前まで |
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イッソウ1キロ粒剤 | 収穫60日前まで |
テッケン1キロ粒剤 | 収穫60日前まで |
ヒエクリーン1キロ粒剤 | 収穫45日前まで |
バサグラン粒剤(NA) | 収穫60日前まで |