落葉果樹の冬季防除について
冬季防除をすることにより、果樹の生育中に品質や収量の低下を招く病害虫の発生を少なくし、豊かな収穫期を向かえることができます。冬季防除作業の徹底で、樹体上で越冬する病害虫の密度を低下させましょう。
果樹の休眠期における病害虫防除
越冬病害虫の密度を下げるための冬場の防除は重要です。基本となるのは、カイガラムシ類等の害虫を油膜で覆い窒息死させる機械油(マシン油)乳剤と、病気と害虫を同時防除できる石灰硫黄合剤の散布です。
いずれも使用時期は樹の休眠期で、新芽が動く前までに散布することが重要です。風のない穏やかな日にかけムラが起こらないよう、丁寧に散布することが大切です。石灰硫黄合剤は展着剤を加えることで、薬剤付着性と湿展性が高まり効果がアップします。
機械油(マシン油)乳剤を散布した後に石灰硫黄合剤を散布する場合は、1カ月以上間隔をあけるようにしましょう。
落葉果樹の冬季における主な防除薬剤
薬剤名 | 対象果樹 | 対象病害虫 | 希釈倍率 | 使用時期 | 使用回数 |
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石灰硫黄 合剤 |
落葉果樹 | カイガラムシ類・ハダニ類 | 7〜10倍 | 発芽前 | 使用回数に 制限は ありません |
越冬病害虫 | |||||
ナシ・リンゴ | 黒星病 | 7倍 | 発芽前 | ||
ウメ | 縮葉病 | 8倍 | 発芽前 | ||
機械油 乳剤95 |
落葉果樹(ナシ・リンゴ・カキ・モモ) | カイガラムシ・サビダニ・ハダニ類及びその越冬卵 | 16〜24倍 | — | |
落葉果樹 | カイガラムシ類 | 12〜14倍 | — |
※機械油乳剤は、ボルドー剤などアルカリ性剤、TPN 水和剤、銅剤との混用は避けてください。石灰硫黄合剤は機械油乳剤、ボルドー液、銅剤との混用は避けてください
※農薬メーカーにより商品名および登録倍率が異なるため、必ずラベルをご確認ください