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営農通信Farming communication

農薬の使用方法の再確認について

 農薬は、良質な農作物を栽培する上で重要な役割を持ち、適正に使用すれば安全なものです。しかし、使用方法を誤ると、使用者、周辺住民、家畜、環境などに対する被害が発生するほか、農作物から食品衛生法に基づく農薬の残留基準値を超えた成分が検出されるなど、大きな事故につながることがあります。今回は、農薬の適切な使用に向け、改めてポイントをご紹介します。

残留農薬基準値超過の主な原因

  • 使用する農薬に対する慣れから、最新の登録情報を確認しなかった。
  • 名前や形状が類似した農作物に適用があることから、使用したい作物にも適用があると思い込み、誤って使用した。
  • 近隣の圃場で栽培されている作物に使用した農薬が飛散した。
  • 防除器具の洗浄が不十分であったため、別の農作物に使用した農薬が混入した。

不適正な農薬使用を防ぐためのポイント

● 適用農作物を確認

  • 名前や形状が類似した農作物に使用できる農薬でも、使用したい農作物が対象であるとは限りません。使用したい農作物が最新の登録情報に記載されているか必ず確認してください。

● 使用量・希釈倍率を確認

  • 最新の登録情報に記載されている使用量・希釈倍率を確認し、農薬の量の計算間違いに注意してください。

● 使用時期を確認

  • 農薬には「収穫〇日前まで」といった使用時期が定められています。使用する前に必ず最新の登録情報を確認し、収穫予定日までの日数が確保されているかを確認してください。
  • 農作物を収穫する前に栽培履歴を確認し、農薬を使用した日から収穫するまでの日数が最新の登録情報の通り確保されているかを確認してください。

● 使用回数を確認

  • 農薬は、その含有する有効成分ごとに使用できる総使用回数が定められています。栽培履歴に有効成分ごとの使用回数を記載し、農薬の使用前には再度、栽培履歴と最新の登録情報の使用回数を確認してください。

● 散布時の飛散軽減確認

  • 液体の農薬を散布する場合は、飛散低減ノズルの使用に努めてください。飛散が少ない粒剤などの使用も検討してみてください。
  • 農薬の飛散距離は、上昇気流の有無にもよりますが、2mから100mといわれています。農薬散布は、上昇気流が少ない早朝や夕方に行ってください。
  • 風向きをはじめ、無風または風速3m未満かを確認し、できる限り農作物の近くで、圃場の外側から内側に向かって散布してください。
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